裸で

高校のとき、水泳部に入っていたのですが。夏休み中の部活で、その練習、清掃もおわり、シャワーをあびきがえてかえるだけでした。そのときは、トイレでウンチをしシャワーをあびて、着替えようとしたら、上着も下着もなく、掛けていたバスタオルもなく、だれも更衣室やプールのところにいませんでした。ロッカー室もかぎがかかっていました。全裸で髪はもとよりカラダも水にぬれたままでした。しばらく、更衣室でぼうぜんとしていました。暗くなるのをまって、教室や医務室にいこうとしたら、どこも、鍵がかっかていました。薄暗くてこわいのはとおりすぎて、必死に、思いつく場所にいってみました。どこもしまっていました。家に帰ろうとして、真っ暗になるまで更衣室におりました。
裏門の横のところの塀をようやくのりこえました。学校から自宅までは３０分ぐらいで町工場や住宅街のところです。街灯はついていますが、幸いなことにうすぐらいところでした。自動販売機のあかるいところはさけた道をえらんで、人影もさけて家にかえってきました。足もはだしで、アスファルトの道でも、じゅうぶんに石があり、ふまないようにおそるおそるかえってきました。
門のところに服、くつ、かばんがおいてありました。それをもっていえのひとにわからないように２階の自室にはいりました。
後で聞いた話では、３年生が主導して、毎年新人にやっているとのことでした。トイレに入って遅いひとをカモにするとのことでした。みんなして、正門のところでまっており、あまり遅いので行き違いになったと思って、門のところに荷物をおいたといっていました。その日は泣き明かしましたが、そのときのことを思い出すと熱くなり、ひとにやられないで、自分の意思で、裸であるきたくなっています。