人恋しい
M
寂しい。
なんだか無性に、どうしようもなく寂しくなる夜がある。
ひとりで眠るには、あまりにもつらくて。
何があったと言う訳でもない。
どういう時に沸き上がる感情なのか、さっぱりわからない。
だけど、不意にその気持ちはやってくる。
防ぎようもない不意打ち。
めちゃくちゃに抱いて欲しい。
そうかと思うと、ただ誰かの温もりを感じたいだけで、
一緒に隣に眠って欲しいだけの気もする。
それでも我慢して、ひとりで眠りに就いて、
明日の朝眼が覚めれば、いつもの日常がやってくるのも知ってるけど。
あたしの居場所になってくれるひとを探してる。
どんなに真っ白い快楽の世界に流されようと、
しっかりあたしの手を握りしめて、
あたしの体を痛いくらい抱き締めて。
そのひとの腕の中で、快楽に溺れきってみたい。
たくさんキスされて、囁かれて。
すっかり感じやすくなってしまった乳首だけで、イカされて。
涙を流すくらい感じてしまって不安になるあたしに、
「ここがMの居場所だよ」と囁いて欲しい。
その言葉に安心しきって、体も心もすべて開いて、
甘い声が啜り泣きになっても許してくれないくらい、感じさせて欲しい。