どっちが恥ずかしいんだろう?
草月流免許皆伝
高校生だったある日、授業をサボって部室に置いてあった週刊誌を眺めていた。細木数子の顔がアップで出ていて、何の気の迷いか、この写真でヌケるか試してみようと思いついた。
授業中なので誰も来ないだろうと椅子に座ってパンツを膝まで下ろしオナニーを始めた。ハッキリ言って写真には興奮しなかったが、部室でしているドキドキ感のせいか、いつの間にかギンギンになりもう少しで、という時だった。普通出入りする廊下側のドアではなく、全くノーケアだった倉庫側のドアが開き同期のYとNが入ってきた。とっさの出来事に右手でチンポをしごきながら、腰を弓なりに反らせたままだった。かろうじて反応できたことといえば、左手で週刊誌を閉じようとして何ページかめくっただけだった。
Yは一瞬ギョッとしたようだったが直ぐにデカイ声で「マジかよ~!コイツ部室でマスかいてやがんの」と叫んだ。Nは「それより、普通そのオカズはね~よ!」と大笑い。震える手でパンツを穿きながら、目の端に入った週刊誌には見開きで假屋崎省吾の写真が出ていた。
その日は起きた事を忘れたくてそのまま夜までゲーセンで過ごした。1日休んで翌々日登校すると教室の壁に、尿道に生け花を刺してチンポをシゴイている巨大な落書きがあった。やけに上手い落書きで、目に黒線が入ってイニシャルだけが書いてあったが、オレであることはクラスの誰でも分かる絵だった。好きな子に伝わっていると思うと死にたかった。
今でも分からないのことは、数子と省吾どっちが恥ずかしかったのだろう?ということだ。