唐木○子、便器取替え工事
山ちゃん
こんな妄想。
テレビで上品な振る舞いを忘れない、唐木○子のマンション自室に、偶然トイレ便器の設置に訪れた業者のオレ。もちろん、発注を受けてから本人の部屋だとの調査は済んでおり、それなりの思惑はあった。依頼内容は最近流行のウォッシュレットにしたいとのこと。「あ、ちょっと速かったですか?」とトボケて、工事予定時刻より数時間も早く訪ねる。困った様子の○子さん、でも断るわけにもいかず、早速工事へと移る。
驚いたのは、その見事なまでのプロポーション。端正な顔立ちとは裏腹のバストの張り出しは、腰のくびれ具合との矛盾に悩まされる。もちろん本人は、自分が芸能人であると知られているとは夢にも思わない。オレは、あの美しい唐木○子の部屋、それも秘密の花園であるトイレに入れると思うと興奮を隠し切れない。
麗しい香水の香りを堪能しながら、玄関からトイレへと案内され、最初は状況をみるために本人の立会いを求める。便器の交換にはよほど必要のない行為だとは知りつつも、じっと便器を覗き込むオレの姿に、やはり少々恥ずかしそうな表情をする唐木さん。こんな美人女優を間近に、オレは理性を失わない程度に、まずここで欲求にしたがっていくつかの質問をする。
「最近、トイレが詰まったりしたことはありませんか?」
「え?」
唐木さんはびっくりしたように顔をひきつらせる。
「特にそういった不都合はないですか? まあ、便の状態にもよりますけど。そう、お尻を拭くティッシュの量にもよりますよね」
「え、ええ。特に。普通に流れてますけど…」
「そうですか。だいたい、便器の寿命というか、変え時というのは臭いで判断することもあるんですよ」
何の根拠もないデタラメを言って、心理的に追い詰めて行く。
「あぁ、そうなんですか?」
しゃがれた声で彼女がそういうと、オレは便器に顔を半分ほど突っ込んで、臭いを嗅ぐ。恥ずかしさのあまり深刻そうな赤らんだ表情さえ見せる唐木さん。しかしあの強気な人相だけは崩そうとしない。次の方策を考えながら必要以上にしつこく臭いを嗅いだ後、オレはおもむろに便座を押し上げ、便座の裏側に付着した汚れを指差した。汚れとはもちろんウンチである。色や分布を見れば本人もすぐに分かったはずだ。
「ここの汚れもバロメーターなんですよ。結構汚れてますね…。まあこれは排便の跳ね返りなんで、勢いよくされてるという元気さは良いことかもしれませんね。ただ、柔らかすぎる便が一度にたくさん出るような腸の状態だと、こうなりやすいですよねぇ。跳ね返りでお尻の辺りも汚れやすいし、お尻を拭く時にまたそれが手にも付いちゃうんですよねぇ。そういった面でも、最近はウォッシュレットにされる方が増えているみたいですね」
あたかも唐木さんがそうだと言わんばかりに、オレはあえて爽やかにそう言う。唐木さんは声も失い、必死の笑顔の中にもひきつった表情を残す。そして、
「じゃあ、早速便器を取り替えましょう。あ、…すみませんが、ちょっとだけもよおしてきちゃったんで、ここ貸してもらえます? すぐ作業に移りたいんで、すぐ済ませて呼びますから、扉のすぐ前で待ってていただけますか?」
そう半ば強引に言って、唐木さんを扉の外側で待たせる。人影や気配からして、要望通り、扉の真ん前で待ってるらしい。
扉一枚隔てた向こう側には、あの美人女優・唐木○子がいる。オレはまず、いつも本人が使ってるスリッパを手に取り、それを鼻に近づけて胸いっぱいに臭気を吸い込む。ゴムの臭いと足の臭いが混じったなんともいえない官能的な臭気に、ペニスが一気にそそり立つ。たまらず右手でペニスをしごきながら、毎日のように本人が履いたままオシッコをしたりウンコをしたりするスリッパの愛おしさにむせぶ。オレはその臭いがなくなってしまうほど激しく臭気を吸い込む。スリッパにとってこれほどの消臭作用があろうか。
次に目に入ったのは汚物入れ。感づかれないようにそっとしゃがみ、ふたを開けるとそこには…。恐る恐る引き出し、同じように臭いを嗅ぎながら外を見ると唐木さん本人が立っている確かな気配が。その扉のほうを向いて、またしても汚物を思い切り鼻に押し付けた状態で臭いを嗅ぎながら、気が狂いそうになる自分を抑制しつつ、まさにこの場所でパンティをずりさげ、汚物を着脱している唐木さんのはしたない姿を想像しながら、射精までにそう時間はかからなかった。精子は便器の中に出し、そこから指ですくい上げ、両方のスリッパの奥のほうに塗りたくる。先端に精子が光っているペニスは、掛けてあったタオルの裏側で拭く。一応水は流す。オレは正気に返り、扉を開けて唐木さんを中に呼び入れる。
「すんませんでした。すっきりしました」
「あ、そうですかぁ?」
少しブランクができたからか、美人女優も気持ちに余裕が生まれたように、受け答えも安定感を帯びたものになってきた。
…それからオレは、真面目に便器を取り替える作業をした。特に本人の立会いも求めず、作業はほどなく終了した。
唐木さんはやっと工事が終わってくれた安堵と、羞恥に沈んだ時間を解消できる嬉しさで、幾分か温かい対応でオレを見送ってくれた。オレはそれ以上に生まれる卑猥な感情を押し殺しながら、マンションを後にした。しかしそれも、ウォッシュレットに仕掛けた細工によって、再び唐木さんに呼び出される事態を迎える確信があったからに他ならない。
(次へつづく)