幼なじみ
結衣
『なぁお前いい加減に気づけよ』
いきなり後ろから抱きしめられて読んでいた本を落としてしまった。
今日は隣の幼なじみの家に遊びにきていたのだ。
新藤悠希 25歳
里見千世子 20歳
これだけ歳の差があるので私は悠希をお兄ちゃんのように慕っていた。
「ちょっ悠にぃ。一体どうしたの」
私はその腕から逃れようとするが相手は男子。
びくともしない。
『お前がにぶすぎるからこうしたんだよ』
「にぶって…もうわかんないよ離してっーー」
その瞬間唇を塞がれた。
「んんっ」
『少し黙れ』
離れたかと思ったらまた塞がれて更に深く舌を絡ませてきた。
どちらのものかわからない唾液が唇を伝って流れていく。
「やっ悠…にぃ…ふっぁ」
そしてそのまま私は床に押し倒された。
『お前が悪いんだ。こんな男の部屋になんの躊躇いもなく入ってきて、俺の気持ちにも気づきやしないし』
「悠にぃそれってまさか」
『お前が好きなんだよ。これくらい気づけよな』
私だって悠にぃのことが好きだった。
でもこの関係を壊したくなくて言えなかった。
「わっ私も好き!!」
『なっーーー』
悠にぃは目を見開いて驚いていた。
『なんだよ結局両思いだったのかよ。今までの時間はなんだったんだ』
悠にぃは苦笑しながら言った。
「もしかして悠にぃの初恋って…私!?」
『そうだよ悪かったなぁ!』
「うれしい。悠にぃと両思いなんて絶対なれないと思ってた」
『これならもう我慢する必要なんかないよな?』
なんか淋しくなってまた戻ってきちゃいました。
これはめっちゃ短編な予定です。
次で終わりくらいかな。