恥ずかしかった
こけし屋ケン太
都内某所のビデオボックスはビルの5階にあり、その上に大手ファーストフードの従業員用事務所があります。その日ビデオボックスで抜いて、下りエレベーターに乗ったところファーストフードの制服を着た10代の女の子が4人乗っていました。エレベーターに足を踏み入れたボクは今更降りる訳にもいかず彼女たちに背を向けてドアの上の階数表示を見つめていました。5階がビデオボックスであることは彼女たちも当然知っているらしくヒソヒソ声とクスクス笑いが耳に届きました。古いエレベーターなのでやたらと遅く感じました。2階のランプが消えてエレベーターが止まり、やっと1階だと思ったのですがドアが開きません。どうやらエレベーターの故障だったらしく結局外に出られたのは約20分後でした。その間、女の子の方も向けず、やっと出られた時には心配したファーストフード従業員達が大勢で待ち構えていてボクにまで「大丈夫ですか」と声を掛けてくるので逃げるようにその場を去りました。