ホテルで④
結衣
―――
〔龍夜〕
バタンッ
『…。はあっ』
俺は大きくため息をついた。
『くっそ!』
はじめはただの代わりだけで抱こうとしてたのに、反応がいちいち可愛くてこっちが振り回されてしまう。いつもならもう美味しくいただいてるはずなんだが。
『処女のくせしてあの声は反則じゃねー?』
髪を書き上げた。調子が狂う。
だけど、
『ぜってー逃がしてなんてやらないからな。』
反論するようなら唇で塞いでやる。暴れるなら体を使って支配してやる。
それが今まで俺が学んできた全てだ。
なのに心のどこかであいつに拒絶されたらという不安があるのも本当だ。
くっそ!なんで俺が…//
そして服を全部脱いでドアを開けた。
―――
〔結衣〕
はじめはポカンとしてたけど、すぐに体を洗ってお風呂に入った。
もちろん泡ブロにして水が透けないように。
「…ってなんで言われたとおりにしてるんだろ!?」
自問自答して悩んでいると龍夜が入ってきた。
『ずいぶん素直に言い付けまもったな。いい子いい子。』
頭をわしゃわしゃされた。
「なっ何するの///」
『別に減るもんじゃないだろ?…処女みたいに。』
「また馬鹿にされた!」
くう~!私は清廉潔白なだけだっ。
…。
私はくるっと龍夜に背をむけた。
「た、た、」
『はぁ?』
「タオルぐらいつけてください///!!」
『なんでフロ入るだけなのにタオルつけなきゃいけないんだよ。』
「私がいるからに決まってるからでしょう!!」
それ以外に理由がおもいつかないのか。
『それより頭洗ってくんない(ハート)』
私の願いも虚しく、龍夜は全くタオルをつけようとしなかった。
「そ、それくらい自分で洗えるでしょう?」
振り向かないように細心の注意をはらって言った。
『別に減るもんじゃないだろ処
「二回言わなくていいです///」
絶対にからかわれてる。そりゃ龍夜さんから見たら私なんてガキなんだろうけど。
『それとも体洗ってくれるの?』
「…タオルつけてくれたら洗ってあげてもいいですけど。あっ頭だけです。」
私がそのまま背を向けていたらドアが開く音がした。そのまま待っているとすぐまたドアが開いた。
『これでいいのか?』
振り向くとちゃんとタオルをつけた龍夜が立っていた。
「それなら、大丈夫です。」
ちゃんとタオルしてくれたし頭ぐらいなら洗ってあげても大丈夫だろう。
「はい。じゃあ椅子に座ってください。」
そういって龍夜さんを椅子に座らせて私がお風呂から出ようとすると龍夜さんと視線が交差した。
「残念でした~。タオル着用済みです。」
『うわ~サービス悪っ。』
サービスする義務はありません。
残念そうにまた前に龍夜さんが向き直った。
そのままシャワーで髪をぬらしてシャンプーで泡立てた。
『ふぅ~ん。お前洗うの結構上手いんだな。』
「弟いるから洗ってあげたりするの多いんですよ。だからシャンプーは得意です。」
『弟って何歳?』
「?中3ですけど。」
龍夜さんがガバッと振り返る。
『ありえねぇだろそれ!絶対変だ。下心ありまくりだろ弟。』
「別に普通ですよ。下心って龍夜さんと一緒にしないで下さい。」
まったく。弟と入るぐらい普通なのに。中3なんてまだまだ子供でしょ?
―――
〔龍夜〕
弟とフロって。
中3なんていったら頭の中女とエロいことしかない時期だろ。
てかこいつ本当自分のこと分かってないだろ。
俺がいまお前を襲ってないことじたい奇跡なのに。
『…てことは弟と入る時タオル付けてんの?』
「そんないちいち付けませんよ。」
…。
『なんで俺がタオル付けなきゃなんねぇんだよ!?それならお前もはずせ!』
俺が脱がそうとするといきなりシャワーをかけられた。
『なっ!』
「暴れて目の中にシャンプー入って痛がってもしりませんよ~。」
仕方なく目を閉じてシャワーが終わるのを待った。
「はいっ!次はリンスつけますよ~。」
『あっお前今の話しスルーしただろっ!』
こいつ絶対脱ぐ気ないな。
今回ほぼエロ無し。
つっ次こそはエロ満天で!