カエルとおばさん
香愛
今日も雨、よく降るよね。こんな夏の日、みんなは子供の頃、カエルとかつかまえて遊ばなかった?
わたしのおばさんは田舎の方に住んでたので、夏休みによく遊びに行ってたのよね。
おばさんとこの大きなお庭に、いろんな虫とかカエルとかいっぱいいたの覚えてる。
いとこの男の子が、みみずとか毛虫とか気持ちの悪い虫つかまえるのがとくいみたいで、わたしに見せにくるの。
わたしが「アマガエルなら怖くはないよ」って言ったら、アマガエルとか殿さまガエルとかヒキガエルとか、何びきもつかまえてきたの。
わたし、ずっと前から、おばさんとこに行くときは、あそこに何も入れて行かないことにしてたの。
って言うのも、おばさんとこだと一人になることができないのよね。
いつも誰かがわたしに話しかけたり、おいしい物をはこんできたりするの。おばさんは「一人っ子で、かぎっ子でさみしいだろうね」って言うのよ。
おふろも一緒にはいるんだよ。体も洗ってくれるから、あそこに何か入れてたりできっこないのよね。
ほんとはわたし、あそこに物入れて一人で遊んでる方が好きなんだけど、それは誰にも知られたくないひみつなの。
いとこが持ってきたバケツの中でカエルがウジャウジャ動いてて、やっぱり気味悪かったわ。
でもね、そのときちょっと変なことひらめいたの。
わたしってあそこにいろんな物入れてきたけど、生き物は入れたことがなかったのよね。
でね、カエルってしめった穴にもぐりこむのが好きだって学校で習ってたから、あそこにもぐりこませたらどんな感じか試したくなったの。
いろいろ考えて、一人になれるのはトイレに入ったときだって気がついたのよね。で即、試すことにしたの。
いとこが別のカエルをつかまえに行ってる間に、ごつくて重くて入りそうなカエルをつかんでポケットに入れたの。
カエルが飛びださないようにポケットの中でおさえながら、そのままウンチしたいふりしてトイレに入ったのよね。ドキドキしたわ。
パンツを少しおろして、あそこの入り口にカエルの頭を押しつけて、ゆっくり押し込んでいったの。
カエルって体はやわらかいくせに足の力が意外と強くて、両手でしっかり押さえてないと逃げられそうで、わたしも必死だったわ。
夢中になってたからきばってるような声が出たみたいで、「ウンチかたいの?」って外からおばさんにきかれたときは、すっごくドキッとしたのよね。
カエルって、あそこの入り口に体が全部入ると、あとは自分でドンドン奥に入って行くみたいなの。
それまでの物とちがって、何もしなくても中で動いてるのがわかるの。嬉しかったわ。(感)
でも、ちょっと困ったことに気がついたの。
カエルを入れたまま外に出たいけど外にはおばさんがいるし、カエルがモゾモゾ動いたりはねたりして、あそこから飛び出るかも知れないのよね。
それに、カエルを出そうとして指を入れると奥の方にもぐっちゃうのよ。
あんまり考えてもひらめきそうにないので、わたしはあきらめたわ。楽しめるだけ楽しんじゃおうって思ったの。
わたしはカエルが簡単に出てこないように、あそこの入り口にトイレットペーパーを丸めて詰めこんで、パンツはいてトイレから出たのよね。
そしたらやっぱり「長かったわね」っておばさんが待ってたの。(プチ怒)
またまた長くなってしまったわ。続きをはなしたいけど今日はこの辺で…(^o^)/~