知り合いの子
トン
『ぶひっ』
『…なんだ('_')?』
『なんでもない…返事来るかなぁ…って( -_-)』
『…なんだ?淋しいのか?ヮラ…フラレたか?』
『(;-_-)』
『舞子はバイト中なんだぞ!今休憩中だけど…』
『…ゴメン。ありがとう(>_<)』
『ホント…どしたの?』
『うにゃ…無性に淋しかっただけ。バイト頑張って(>_<)/』
『ン…んじゃ又ね(^o^)/』
… … … …
今年二十歳になった舞ちゃんと久しぶりにメールを交わした。
知り合ったのは彼女が高校生の頃…。
職場のパートさんの娘である彼女が、母親の手伝いをしている時にちょっと冗談を言い合っている内にメアドを交換していた。
年の差もあるし、話が合うとも思えずこちらからメールをする気はなかった。
…ハズなのに
その夜、何気なく…ほとんど意味のないメールを送ってみた。
送信完了の文字が消えた瞬間、メール受信のマークが点った…。
『嘘、返事早っ!』
画面で舞ちゃんからのメールと確認し、思わず驚きの声を上げてしまう。
…が、内容を見てまた驚いた。
舞ちゃんからのメールは返信ではなくて、彼女の意思によって送られてきたものだった。
どうやら2人同時に初メールを送ったらしい。
舞い上がった僕は舞ちゃんのメールに返事を返し、舞ちゃんは僕のメールの返事を送ってくる。
しばらく2人の間に2つの話題のメールが行ったり来たり…。
妙な偶然と、妙な展開に自然とこみ上げてくる笑いを堪えきれず、声を上げて笑いながら初日のメールは終了した。
その日から一年半…。
彼女が学校を卒業するまでほぼ毎日『おはよう』~『おやすみ』までくだらないメールが多い日には100往復するような日々が続いた。
時々学校帰りに営業車で送ったり、晩御飯の後のデザートを奢らされたり…。
でも性的な関わりは一切なく、一年半を過ごした。
向こうに全くその気がなかったから…
母親とよく顔を合わせるから…
2人きりのチャンスにも、つまらない冗談を言う彼女の髪をクシャクシャっとかき乱すくらいしか出来なかった。
学校を卒業し、毎朝起こす義務がなくなり…
忙しくなった彼女に毎日メールを送ることがなくなって一年半。
もういいや!
と、変態な本性を告白し、オナ写メ付きメールを送りつけた。
『ほどほどにね!』
嫌われなかっただけマシか?
未だに健全なメル友…の2人です。