彼氏と食事⑧
結衣
「お風呂、えっ?」
『やっぱり嫌ですか?』
だーかーらーそんな捨て猫みたいな目で見ないで~。
そんな風に言われたら断れない。
「でもお風呂場には私が最初に入ってもいいですか?」
『しかたないですね。私が服脱がせたかったんですが』
いや、もう一回脱がされてます。
そのまま私はお風呂場に入っていった。
それにしても脱衣所なのに広い!
私の部屋ぐらいは絶対ある!
服に手をかけながらそんなことを考えた。
その姿が鏡に映り首元の後が赤々と残っているのが見えた。
「…っ//」
さっきのことを思いだしてしまう。
さっさとお風呂に入ってしまおう。
そんな時
『結衣さんもう入ってて大丈夫ですか?』
「!?」
もっもう?
私は急いで下着を脱いで、タオルを持ちお風呂に駆け込む。
「だっ、大丈夫です」
お風呂場から声をかけた後、脱衣所からドアの開く音がした。
どっどうしよう今更恥ずかしくなってきた。
そっそうだお風呂にお湯張って入っとこう!
…お風呂大きすぎだってば。
こんなんじゃすぐに冬夜さん来ちゃう。
こうなったら泡で隠すしかない。
タオルを取って、近くのスポンジで泡を立てまくる。
これも冬夜さんが使ってるのかと思うとまた赤くなってしまう。
ガチャッ
『入りますよ』
「!?はっはいっ」
私は座ったまま後ろを向けないでひたすら洗っていた(阿保です)
そうすると後ろから冬夜さんが近づいて来るのが分かった。
『どうやって待っていてくれるか期待してたんですが…』
期待うらぎっちゃったかな?
『身体を洗って待ってくれているのも官能的ですね☆』
「なっ官能的て//」
冬夜さんは後ろから腕を握って、泡で滑らせてくる。
「んっ」
そして手に持っていたスポンジを取られた。
えっ?
『身体洗ってあげますよ』
そう言って背中をスポンジで擦られる。
「ひゃっ!」
なんだかくすぐったくて声をあげた。
『クスッ痒いとこはないですか?』
「冬夜さんそれって美容師さんみたいです」
私もつられて笑った。