昼休み
えす
会社の昼休み、昼食の後で年上の彼女と一緒に人の少ない階のトイレに入ります。
人が入ると電気が点く仕組なので、今なら誰も入っていないことがわかります。
はしっこの個室に入って鍵を掛け、彼女をぎゅっと抱きしめます。
体温と一緒に彼女の香水が立ち昇ってきます。
昼休みはあと15分。口にキスしたいけど口紅を落とすのに時間が掛かるので
耳たぶを軽く噛みます。
「もう、こういう事はやめましょう」
ため息のような囁き声で、彼女が僕に言います。
でもそう言いながら、なぜか彼女が本気で嫌がったことはありません。
彼女の首筋からブラウスの胸の上に指を這わせます。
心臓の鼓動を感じます。
胸の上で指が大きな円を描きます。彼女が僕を抱きしめる腕に力が入ります。
彼女のジャケットを小さくめくり、ノースリーブの脇の下に舌を這わせます。
デオドラントと、ほのかに彼女の匂いがします。
僕が入社した時、彼女はもう結婚していました。
だから彼女のぬくもりも匂いも吐息も、全部旦那のものなのです。
夜、一緒にホテルに行くこともままならないのです。
僕は昼休みのひとときだけ、彼女の体温を独占できるのです。
彼女の足を片方ずつ持ち上げながら、スカートをめくり、そっとストッキングと
下着を下ろします。
彼女の息が荒くなっています。
僕の舌が膝の内側を愛撫します。香水の匂いが強く漂います。
こんなに近くにあるのに彼女は僕のものではないのです。
膝の上から太もも、その内側へ、スカートの中へ中へ、僕の舌が這っていきます。
その一番奥の、湿った場所に到着する直前で、反対側の膝にキスします。
膝が震えています。
僕の唇が太ももの内側を愛撫し、スカートの奥へ奥へ、入っていきます。
小さめのクリトリスを口に含みます。
舌の先でその先端をちろちろちろ、と刺激します。
彼女は無言で太ももに力を入れます。
僕はその片足を持ち上げ、太ももを肩の上に乗せて顔を彼女の一番敏感な部分に
ぎゅっと密着させます。
彼女の陰毛を鼻に唇に感じます。彼女の可愛いクリトリスを舌先に感じます。
彼女をこんなに近くに感じられるのは、一日のうちでも今しかないのです。
彼女の愛液がどんどん溢れてきます。それを全部舐めとります。今は僕だけのものです。
昼休みはあと10分しかありません。
彼女が身づくろいする最後の5分、短すぎると文句を言われるこの時間を除いたら、
僕は彼女をあと5分しか独占できないのです。
愛液が後から後から出てきます。僕は割れ目に沿って舌を這わせます。
彼女は僕の頭をわしづかみにしてじっと耐えています。
僕は彼女のそれが大好きで、でもそう言ったら異常に恥ずかしがるので
無言で湿った場所にキスします。
あと3分。僕の舌が彼女のクリや入り口をぴちゃぴちゃ刺激します。
口の中で彼女のクリトリスが大きくなっていくのを感じています。
あと2分。舌が、彼女の中の一番敏感な部分を探り当てました。
ぐちゅぐちゅと音を立てて愛撫すと、彼女は声にならない声をあげます。
あと1分。彼女が僕の頭をぎゅっと抱きしめます。
あと10秒。僕は彼女の匂いを胸いっぱいに吸い込みます。
切なくて苦しくて、でも僕は彼女を体全体で抱きしめます。
そして。昼休みが終わると、僕らはただの会社の先輩と後輩に戻ります。