電車の中は‥
結衣
ガタンゴトン
私は電車に揺られながら、ぼーっと窓の外を見ていた。
いや、ただぼーっとしてる訳じゃなくて、頑張って人に押し潰されないよう頑張ってるんだけどね。
学校帰りのこの電車はいっつも混雑してる。
運よく目の前の座席があいたかと思えば、サラリーマンのオッサンが堂々と私を押しのけ座るし。
若者が椅子なんか100年早いんだって目で睨まれる。
だから私はこのドアの近くに立って、降りる駅までやり過ごす。
しかも今日はiPod忘れたから、することがなさすぎて暇で暇で眠くなっちゃう。
プシュー-
駅に到着したらしく、また新たな人の波が限界ぎりぎりの電車に押し込まれる。
「きゃっ」
体制を崩してこけそうになった。
「――っ?」
でもどうしたんだろう、こけることも押し潰されることもなくむしろさっきより体が楽になった。
ドアに向かって立っていたので後ろを振り向くと、男の人が立っていた。
どうやらこの人が庇ってくれたおかげで私が倒れなかったらしい。
その瞬間目があった。
ニコッ。
爽やかな笑顔を返されてしまった。
私は少し小さく会釈をすると、またドアと向かいあう。
ひゃー//カッコイイ。
20代後半ぐらいだけど、なんか出来るサラリーマンみたいな。
全然親父っぽくない。
しかも爽やか。
こんな人もいるんだ-とドキドキしながらまた外を見る。
外なんか見ても暗くてさっぱりわかんない。
夜だから窓が鏡みたいになって自分が映る。
何気なくみていると、その視界にさっきの男の人が入っていた。
なんかさっきより近い?
人が沢山居るし押されたのかな?
キキーッ
「わっ!?」
急ブレーキによって、また倒れそうになる。
私はドアに寄り掛かってなんとか倒れずにすんだけど、他の人達が次々にバランスを崩して私に襲いかかる。
「っ…」
『すみません。』
後ろからすまなそうな声が聞こえた。
さっきの男の人らしい。
その人が私の頭より高い所でドアに手をつき、私を庇っているような囲うような感じになった。
「大丈夫ですっ//」
小声で答える。
どんだけ爽やか紳士なんだろう。
こんな状況なのに私に寄り掛からないようにしてくれる。
ぼへ--っとまた考えてると、なんか体に当たるものがあった。
バックかなんかかな?
「---っ?」
それが動いて私のお尻辺りに当たる。
えっ?やだ痴漢?
なんでこんな時に。
怖くて後ろを振り向けない。
それにここから動いたらもっと悲惨な目にあう。
ここに空間を作ってもらってるからまだ立っていられるようなものだし。
さっきから私の体を触っているのは、どうやら手らしい。
スカートの上からさわさわと触られる。
嫌っ!気持ち悪い。
恐すぎて声なんか出せない。
スカートの上からだった手がだんだんフトモモに下がっていき、スカートの中に入ってきた。
「んっ。」
お尻を強く揉まれる。
どうしよう。こんなのやだ。
誰も助けてなんか…
さっきの人なら--。
…頼れる人は今はあの人しかいないんだもん。
よしっ。
勇気を出して後ろを振り返る。
「タスケテ」
声が出ないので口の形だけで言う。
少し驚いたような顔をしたけど、すぐにまたあの爽やかな笑顔に戻った。
するといきなり顔が近付いてきて、『だ~め』。
「!?」
さっきの手が胸にのびてきた。
クスッ
---さっきの痴漢はこの男の人だったんだ。
なんで?
なんで私なんか
「ッ…。」
いきなり強く胸を揉まれた。
そのまま片手で揉まれ、手際よくボタンを外され服の中に手が忍びこんできた。
私はまた後ろを振り向きフルフルと横に顔を動かした。
無理、怖い、助けて。
小声で囁かれる。
『大丈夫。すぐよくなりますよ。』
そんな---。
またすぐに胸の手が動く。
ブラをずらされ直接胸に手があたる。
「ぁっ---。」
思わず漏れた声。
助けてとは出ないのに、こんな声だけは口から漏れてしまう。
冷たい指が私の胸の頂点を転がす。
「んっ…ぁ」
嫌なはずなのに体は勝手に反応する。
さらに強くつままれ、潰される。
手が離れたかと思うと、またスカートの下に手が伸びる。
割れ目ぬそってツーッと指が触れる。
「んっアッ---//」
鼻にかかった声がでてしまう。
『敏感ですね。声が漏れて周りにばれてもいいんですか?』
また首を横に動かす。
『いい子ですね。それじゃあまた少し我慢してくださいね?』
指がまたやんわりと割れ目を動いていく。
私の下半身が段々熱くなってきて呼吸が早くなる。
『もう濡れてきたみたいですね。下着のうえからでもわかりますよ。』
『こんなに濡らすなんて、はしたないですねぇ。』
「んっ///」
そんなこと耳元で言われたら変になってしまう。
指がついに下着をずらして、濡れた割れ目にあてがわれる。
私はその刺激に堪えられずにドアの窓にもたれかかった。
私の吐く息で窓が雲っていく。
ツプッ
「はっ…んっん//」
指が一本私の中に侵入してゆっくり出し入れされる。
しばらくすると二本になり中を掻き回すように動かされる。
「アッ--んっふぁっ」
『そんなに声を出していては気付かれますよ?』
『あぁ、それとも見られるほうが感じるんですか?』
「///」
私は首を横に振るが、その行動に反してさらに濡れてきてしまうなんて//。
『嘘はよくありませんね。お仕置きが必要ですかね。』
さらに指の動きが早くなり、私はその快感で立っていられなくなりそうだった。
体を彼に預け支えてもらう。
「…んっんん//」
『もう限界ですか?大丈夫。我慢せずにイッてください。』
ニッコリ笑いながらも指はさらに速さをまし私を追い立てる。
そして---
「っぁ…ん」
私はイッてしまった。
『気持ちよかったですか?イッしまったみたいですね。』
「///」
私はこの気持ちよさと恥ずかしさで混乱してしまった。
『次の駅たしかこっち側のドアが開きますね。一緒に降りて下さいね。』
「!?」
私の手が掴まれてある場所に導かれる。
「…!//」
『こうなった責任とっていただかないと‥ね?』
ズボンの下で硬く大きくなったものがそこにあった。
プシューー
駅に着きドアが開く。
私は腕を引っ張られ彼の後をついていった。
『本当は毎日あなたのこと見ていたんですよ。今日はもう我慢出来なかったんです。』
「えっ?」
『これからはあんな可愛い顔、電車でなんかしないで下さいね?』
私は彼の顔をのぞきこむ。
『また襲いたくなってしまいます。』
「///」
こんな始まりかたもありかもしれないと思いながら、また私は歩きだした。
急に書きたくなった短編の読み切りです。
痴漢でもかっこよかったらありかな~とか、こんな口調で攻められたいなという妄想詰め込みまくりました。