フィクション③
トン
こちらの気配に気付いたのか、女がまた体勢を変える。
助手席にM字開脚で座り直した女がこちらを見つめる。
か、可愛い…
いや、眼鏡の奥の切れ長な瞳が印象的な美人だ…
うクッ…ヤバい…
『アッ…』
彼女の視線を感じた分身が堪えきれずに弾けた…
ドピュッ…ドクドク…
いつになく激しく射精を繰り返す…
白濁液がアチコチに飛び散る…
『えっ!』
思わず声を漏らしてしまった…
いつの間に?
彼女の手に携帯が握り締められ、その画面を楽しそうに覗き込んでいた顔が一瞬クッと歪む…
彼女も果てたようだ…。
何とも言えない気まずさ…。
と、着替えたばかりのTシャツに飛び散ったザーメンに思わず顔をしかめてしまう。
コンコンコン♪
開きかけの窓をノックされ、慌てて視線を窓の外に移す。
衣服を整えた彼女が微笑みながらそこに立っていた。
『えっ?』
驚いて声を上げる
と、彼女が上を指差しながらニッと笑顔を投げつけ歩き出した。
上? 上…?
あぁ…上の店で待ってるってことか?
今日は出番がないと思っていた制服の長袖シャツを汚れたTシャツの上から着込み、彼女を追いかけた。
二階に上がると入り口とは反対側にあるWCマークのドアの前で手招きする彼女を見つけた。
ドアを開き、彼女がそこに吸い込まれるように姿を消す。
慌てて後を追いかける。
閉まりかけたドアに手を掛け中に入ると、彼女の姿がない?
いや、いやに広いトイレのドア側に立った彼女がカチャリと鍵を閉めた。
小さなデジカメを手渡しながら彼女が囁いてくる…。
『お願い…撮って…』
デジカメの背面モニター越しに彼女の姿を探す。
アッ…
カメラをすぐ下に向ける。
ベルトを外し、ズボンとパンツを引き下ろしながら彼女が微笑んでいる…。
… … … …
『オカズにするの…』
一通りの行為と、その撮影を終えた彼女が、また微笑みを浮かべながら僕の手からデジカメを奪いとる。
携帯番号と名前を訊かれた。
『いつか呼び出しちゃうかも…』
言いながら彼女が先にトイレを後にした…。
『何だったんだ…あの女…?』
トイレを待っていた男の子が呟く僕を不思議そうに見つめていた。
…なんて経験してみたいものです。
(今回はまるっきりフィクションです)