『モナカ…?』
トン
『…ねぇ、やってる?』
ユウコちゃんの悪戯っぽい声が携帯の中で響く。
『えっ?いや…その…』
ユウコちゃんの凛々しい、綺麗な顔が頭に浮かび…思わずどぎまぎしてしまう。
『え~!やってないの?!やってあげなよ!タカコ拗ねてたよ…』
あぁ…
7つも下の女の子、しかも彼女の親友にHをしろと説教をされている…
何だ?この状況は?
当のタカコは恨めしそうに此方をずっと見つめている…。
『えっ?あぁ、わかった!するよ!ちゃんとするから…』
言い終わると、携帯をタカコに渡し、両手で参ったよとゼスチャーする。
タカコは嬉しそうに此方を見ながら、何やらユウコちゃんとゴニョゴニョ喋っている…。
仕方なく電話を切ったタカコを抱いてやった…。
頭の中では、ユウコちゃんの綺麗な顔が歪むのを想像しながら…というその当時の記憶をネタにして妄想を。
タカコは一見大人しく、洗濯や料理が好きな良くできた彼女だった。
当時高校を中退し、フリーターとして働いていたタカコとは、その店の店長だった友人を介して知り合い、知り合ってすぐに関係を持つようになった。
まぁ半ば強引に関係を持たせた…と言うべきか…?
一度ベッドを共にすると、ワンルームマンションに1人暮らしをしていた僕の部屋に入り浸るようになり、身の回りの世話をセッセと焼いてくれた。
恋愛感情が無かったワケではなく、確かに愛おしいと思いながら、全力で快感というものを教え込み、その快感を得る為に野外で露出放尿撮影までこなすようになった頃から、なぜだかタカコへの想いが薄らいでゆく感覚を味わった。
いや、大事に思う気持ちはあったが、興味を無くし始めていたというのが正直なところだろう。
仕事以外は常に顔を合わせ、Hな要求は…例えば写真やビデオ撮影、野外でのプレイなど、全て応えてくれるのに、何か物足りなかった。
一緒に過ごす時間が長すぎたのか?
それとも全力でこちらに愛情を向けられ続けたせいか…。
まぁ、そんな状況だった。
… … …
『ユウコちゃんに言われたし…久しぶりにしよっか?』
ブーッ
ちょっとふくれっ面のタカコが睨みつけてくる。
『言われたからするの?』
“その通り!”とは答え辛い。
『イヤ?欲しくないの?』
ユウコちゃんの顔や声を思い出し、少し硬度を増したソレを指し示しながら問い掛ける。
『…欲しい』
タカコがポツリと呟く。