イメージプレイ②
トン
『大学に向かう電車の中で…変な痴漢さんでね、前の方じゃなくてね、後ろの方をこう…ツンツン刺激してきて…』
再び自分のペースに持ち込めそうな気配に、機嫌を持ち直したユリ。
『…それで?それで…気持ち良かったの?』
ちょっと眉根を寄せながら訊ねる。
『ちょっとだけ!…だって満員電車の中で、後ろの穴刺激されるなんて…ねぇ…』
ちょっと目をそらしながらユリが答える。
『そう、気持ち良かったんだ…』
なんて言って拗ねた素振りを見せるとユリは大喜びですり寄って来るだろう。
負けるもんか!
『へぇー…、どんな人だった?どんな風に触ってきたの?』
相変わらず眉根を寄せたままユリに問い掛ける。
『えっとねぇ…まだ若いサラリーマンって感じの人。最初はこう…手の甲が当たってきて…。でも満員電車だし、そんなこともあるかなぁーって感じで…』
“あれっ?”って感じで目をパチパチさせながらユリが答える。
『それから…?ユリはどうしてたの?』
質問を続ける。
『んー…。えーと、ユリはね、右手で吊革を持って、鞄を持った左手を前に…こうゆう感じで…』
ユリが立ち上がってポーズを取る。
『ねぇねぇ、じゃあそのカーテンのレールを吊革と思って再現して見せてよ!』
ちょっと甘えた感じで言ってみた。
『だからぁ…こうやって右手で…で、こんな感じ…』
ベランダの出入り口に掛かるカーテンレールに掴まりながらユリが答える。
スッと立ち上がり、ユリの背後にまわりながら
『…で、こうやって触ってきたんだ…』
と、痴漢役を買って出る。
『…そう』
短く答えたユリの吐息に熱っぽさが加わっている。
『…それから?』
先を促す。
『それから…手の甲だったと思ってた男の人の手が、手のひらだったって解って…こう掴むように動き出したから…』
『こんな感じで?』
言いながらユリの立派なヒップを鷲掴みにする。
『あんっ!そう…そんな感じ…!』
『それで声が出たんだ…?』
ちょっとイジワルに訊いてみた。
『声は出さないよ!電車だもん』
困った様子で答えるユリ。
『ここを昨日の電車と思って…ちゃんと再現してみようよ…』
耳元で囁くように言ってやる。
『それから男はどうしたの?』
続けて訊ねる。
『ぇと…ユリが何も反応しなかったら…スカートをちょっとずつ上にズラしていって…』
ユリの言葉通りに再現する。