リバーシブル⑦
トン
コンビニまで戻るとミホを連れ出し、学生君と顔合わせをしてから店へ入る。
若い男の店員が不思議そうにこちらを見ながら『いらっしゃいませぇー』とやる気のない声を掛けてくる。
店の奥の方から店長らしき男の声も聞こえた。
他に客は1人…これも大学生っぽい男だった。
右に位置する学生君にカゴを持たせ、左手でフラフラと歩くミホを抱えるように支えながら必要なものをカゴへと入れていく。
飲み物…お菓子…ティッシュの箱を持ち上げ学生君に視線を送るとブンブンと顔の前で手を振った。
買い置きがあるようだ。
ティッシュの近くに置いてある避妊具の中からなるたけ派手な物を選びカゴに放り込む。
ミホが熱い息を吐いた気がする。
若い店員はレジの中からチラチラとこちらの様子を窺っている。
『そうだ、アレ買わなきゃ!』
わざと店員に聞こえるような声を上げてからオツマミのコーナーへと移動する。
店員の視線を感じる。
学生君はキョトンとして静かにこちらの様子を窺っている。
『これ位かなぁ…いや…こっちか?』
太めのソーセージと更に太い…極太のソーセージをミホの顔の前でチラつかせる…
ミホには解ったようだ…
顔を赤らめながら小さく顔を横に振る。
学生君もミホの様子を見て何かに気付いたらしい、少し顔が赤らんだ。
『大丈夫!ミホならこれ位ワケないだろ?ヨシッ一応コッチも…』
手に取ったソーセージを両方カゴに入れるとそのカゴと財布をミホに手渡し
『さぁ…レジを済ませてきて…』
と、学生君を促し店を出てからミホの様子を見守る。
学生君はより真剣にその様子を見つめている。
『これも一種の羞恥プレイさ…もうミホのアソコはヌルヌルで…見ててご覧、太ももの内側にイヤラシイ筋がテラテラし出すから…』
学生君はミホを見つめたままコクンと肯いた。
店員の男はこちらの意図を完全に理解しているのか、ニヤニヤしながらどうでも良いものからレジを通し、袋に詰め込んでいく。
『ところで重要なことを聞き忘れてた…君はミホを見てどう?少しは欲情する?』
学生君の様子からそんな心配は無かったが、彼の背中を押すつもりで敢えて訊いてみた。
『かなり…かなり…その…』
言いにくそうにモジモジする学生君に
『それじゃ心配だな…ミホに突っ込みたい…くらい言ってくれなきゃ…』
ミホを見つめたままの学生君にハッパをかける。